マサイ族がライオンに遭っても恐れない理由

動物

3:20あたりで割と近くにいるライオンの群れと遭遇します。普通の人なら視界に入っただけで逃げたくなると思いますが、マサイの男性はごく当たり前のように子供に対ライオンについて語りだします。

このときのライオン達は狩りの後でお腹一杯で眠っているから安全だと判断していたようです。
空腹のライオンを遭遇したらどうするのかは4:45から語られます。

「じっと睨んで目をそらさず、ライオンのほうがキョロキョロしたらサッと座ってライオンの視界から消える。そしたら相手を見失ったライオンが警戒して逃げる」

まず素人には真似できそうにありません。さすがマサイ族という答えです。実際肉食動物は背を向けたら襲ってくる本能があり、動物園で飼いならされてるライオンですら以下のようになります。

そして彼らにとっては百獣の王ライオンよりもゾウが恐ろしいという答えが。ゾウとバッファローは凶暴すぎて前を通ることすらしてはいけないし、カバも目が悪く驚くと突進してくると言い、子供にそれぞれの動物に遭遇したときの対処法を教えてくれます。

どれもコントのような対処法。しかも兄貴分の男性は「まあ俺やったことないけどみんな言ってっからw」とまさかの未経験。しかし遊牧民で数多の危険な動物と遭遇してきたマサイ族の中で代々受け継がれた知識なのは確かでしょう。

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なぜマサイ族は牛を沢山飼っているのか

マサイ族(正式には「マーサイ族」というみたいです)は遊牧の民。一家族で100頭から200頭の牛を飼っています。マサイ族にとって牛は「天から与えられたもの」という神話があるほど重要なもの。

ものすごい数ですが、マサイ族はほぼ乳製品と牛肉を口にしていて魚や野菜など他のものは全くと言っていいほど取りません。彼らにとって牛は通貨と同じかそれ以上の財産。結納など大事な時には牛を贈るそうです。

さらに一夫多妻制ですが牛を多く持つほど多くの妻を娶ることができて、まさに牛で男の価値が決まります。そのため牛を持っていない男性は結婚はほぼ無理。顔ではなく牛が全てのマサイ族。そして牛が不足したら他の村から奪ってくるほど死活問題に関わる物なんです。

だから男性は放牧中に自分や家畜をライオンなど肉食獣から守るために動画にあるような知恵を代々受け継いでいっているんですね。

ちなみにマサイ族といえば垂直跳びをするイメージがある人もいるかと思います。これはマサイ族の文化としての踊りで村で一番高く飛べる男性がその村一の美女と結婚することができるそうで。小学生の頃に足が速い男子がモテるといじられていたのを思い出します。

そんな昔ながらの生き方を続けている遊牧民である彼らは国の政策の定住化に抵抗しているようです。遊牧のために国の国境を越える権利を主張したりしていますが政府は定住化政策を進めて行き、遊牧ではやっていけない人も増えていて農耕や観光ガイドをする人が増えていっているみたいです。

この動画で解説をしているブマティタさんの左腕を見ると時計をしています。彼も副業で観光ガイドもやってその収入で時計を買ったのかもしれません。

調べるとマサイ族の戦士がやっていたブログがあり、そこに書いてあったマサイ族の欲しい物が「3位:いい時計」「2位:スマホ」「1位:ノートPC」という割と最近の男性っぽい答えがありました。
マサイ族の戦士が今ほしいものベスト3 / マサイ通信

サバンナにもアンテナがあって普通にスマホが使えて、牛が奪われたら仲間に連絡して逃げられる前に奪い返しにいくのに重宝しているとか……

近年では都市に住んで自動車などいろいろな免許を取ってきちんと就職したりする人も増えています。やはり自然の中で生きるのは大変だから安定した生活に憧れる人も多いのでしょう。

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