飛行機まるごと食べた男…ミシェル・ロティートの金属異食と未解明の胃袋

ギネス記録

※0:50過ぎからガラス、次に金属を食べます。

ミシェル・ロティート(Michel Lotito、1950–2007)は、フランス・グルノーブル出身。少年時代に割れたガラスを誤って口にし、その際に胃に特有の耐性があることを発見したといわれています

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16歳頃に公共の舞台で“異食”を始め、鮮やかに曲げた金属や砕いたガラスを食べる姿が注目を集めました。

身体的な秘密:厚い内臓膜と特殊な胃液
医師の検査で、彼の胃腸の内壁は通常より厚く、胃液の分泌も非常に強力であることが判明しています。このため鋭利な金属やガラスも通過・排泄できたのです。

セスナ1機を食べて合計9トンの金属を消化した胃袋

1959年から1997年までの間、ロティート氏は総計約9トンの金属を“食べ”たと推定されています

その代表的パフォーマンス

  • 自転車18台以上
  • スーパーのカート約15台
  • テレビ7台、シャンデリア6基
  • さらに、1978~1980年にかけて「セスナ150型」の小型飛行機を丸ごと消費
  • 「自転車のチェーンが一番おいしい」というロティート氏自身のコメントも記録されています 。

精神疾患の一種である異食症(pica)が背景にあるとされ、大抵の患者は健康被害に苦しむ一方で、ロティート氏は例外的でした。日本や世界のテレビ番組でも取り上げられ、スタジオで金属を食べる光景に、観覧者は驚きと好奇の声。「スタジオの前に排泄された金属片を置いた」といった逸話も残っています。

受賞とその後
1997年にはギネス世界記録に「最も奇妙な食事をした男」として認定。表彰された真鍮製のプレートさえも平然と完食してしまったという逸話まで。晩年は公の活動から引退し、2007年に自然死で57歳で逝去。大きな病気を抱えることなく生涯を閉じました。

科学と倫理の視点でこの驚異的な事例は身体の驚くべき順応力と“異食”の病理が交差したものですが、真似してはなりません。特殊体質による例外的成功で、一般人が安易に同じ行為を真似すると深刻な内臓損傷や中毒を招くおそれがあります。社会・メディアの注目を浴びる一方、彼自身や家族にも精神的な負担があったことは否定できません。

金属を食べるための工夫と技術

  1. 小さく砕く・切断する
    彼は自転車のパーツや飛行機の部品など、食べる対象を事前に細かく砕いたり、ノコギリやペンチで切断して「口に入るサイズ」に加工していました。
    金属を「かみちぎる」わけではなく、既に砕かれた破片を口に運ぶ形です。
  2. 鉱物油と水で潤滑
    鋭利な金属片やガラス片を飲み込む際には、大量の鉱物油(ミネラルオイル)と水を一緒に飲んで滑りやすくし、内臓へのダメージを最小限にしていました。
  3. 歯は強化されていなかった
    実は、彼の歯そのものは特別に強いわけではありません。あくまで「噛み砕く」のではなく、「小さくした金属をそのまま飲み込む」方法だったため、歯を酷使しないように工夫していたのです。

このように「噛む」よりも「工夫して飲み込む」ことに重点が置かれた手法で、しかも身体的な特殊性があったからこそ可能だったのです。ごく一般人には決して真似できない極めて危険な行為です。

現在も解明されないまま逝去
ミシェル・ロティート――金属・ガラス・飛行機を“食べた”男。
身体の耐性、奇妙な習慣、メディアによる称賛という3つの要素が重なり、理由はわかっても人体がそうなれる可能性は未だに世界でも解明できていません。

その生涯は、常識外れの行為を通して「人間の身体と精神の限界」に問いを投げかけるものであり、メディアや観客の好奇の目と賞賛の声に包まれて終えられました。2007年に自然死で逝去。

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