アメリカのネブラスカ州オーロラで撮影された竜巻の中からの車載動画。台風の中に入った様子は1:25すぎ辺りからになります。雨で窓ガラスが濡れて見づらいですがそれでもわかる激しく回転する強風と凄まじい音。
竜巻を撮影するストームチェイサーとは
ちなみにこの撮影者はリード・テイマー(Reed Timmer)氏で竜巻を撮影する「ストームチェイサー」として有名。彼が使用する車も台風用に改造されたもので普通の車では耐えられません。
「Dominator」という名前で車が倒れない装甲とカメラやセンサーなど様々な機能がついています。センサーは吹き飛ばされましたが時速240km/hの台風にも耐えたことがあります。しかし竜巻の中に入ると装甲がベコベコになるのでメンテナンスがかかせないとか。
こちらもリード・テイマー氏によってアメリカのコロラド州レイで発生した竜巻を間近で撮影した奇跡的な動画。2:30あたりからどんどん近づいて行き2:50にカメラでズームしてかなり鮮明に竜巻の外側が見えるようになっています。飲み込んだ土やゴミ破片などのせいで風が舞っているようには全くみえなく動画越しでもちょっと怖いくらい。
こちらに向かってくるのではなく横切る形だったのでかなり接近できたようです。
竜巻の脅威度「EF」とは? 日本には存在しないEF5の威力
竜巻には「EF」という0から5までの等級があります。これはシカゴ大学の名誉教授である藤田哲也博士と国立暴風雨予報センター局長のアレン・ビアンソン氏と提唱したものです。ちなみに最大レベルであるEF5は日本ではまだ発生したことがありません。
■EF3ハリケーン
こちらは2022年4月29日にカンザス州アンドーバーで起きたEF3竜巻。街を飲み込み家屋を破壊しながら進む凄まじい破壊力。EF3は風速219-266km/hで大きな建物も深刻な損害をこうむるレベルです。
■オクラホマ州ムーアで発生したEF5竜巻
2013年オクラホマ州にて起きたEF5竜巻。嵐によって放出されたエネルギーは広島原爆の600倍ともいわれています。
こちらが被害の痕。小学校に直撃して鉄骨が変形する破壊力だったそうで死者のうち9名はこの学校で発見されたそうです。
2013年ムーア竜巻による被害
この竜巻では、人口の多いムーアを中心とし、3万人以上が被災し[4]、2400棟の建物に被害が生じた[10]。被害総額は20億ドル(当時のレートで2000億円)に達すると見られている[4]。また、保険の支払い総額は10億ドル(1000億円)であると推定されている[11]。
この竜巻による死者は24人に達し、240人が負傷した[3]。
2013年ムーア竜巻
歴史上の竜巻の世界最強ランキングとアメリカのハリケーンラキング
この記事に歴史上大きな被害を出した竜巻のランキングがあります。
以下がアメリカのハリケーンランキング
■カトリーナ台風の動画
カトリーナというと記憶にある人もいるかもしれませんがアメリカ史上最強のハリケーンでEF5に分類され、1,392人の死者と1925億ドルの被害を出しました。
世界の歴史上竜巻ランクと比べても被害や威力は上回りそうなほどのアメリカのランキング。カトリーナに至っては世界の一位と比べても桁違いの破壊をもたらしました。しかもすべて2000年以降なので建物も技術が進んで頑丈になっているだろうにこれほどの大きな被害。
アメリカは台風の威力もさることながらその数も半端なく多いのが気になります。
アメリカで竜巻が多い理由
なぜアメリカがトルネードの発生源になるのか?
アメリカ中央部が完璧なトルネードの発生源になる理由は2つあります。ひとつは、赤道から北緯30~50度の中緯度では、空気の流れるスピードと方向がまちまちになることです。すると、スーパーセルが回転を始めるのです。
トルネードはどのように生まれ、なぜアメリカを襲うのか?
2つめの理由は、トルネードアレイ(注:竜巻が頻発するアメリカの地域の俗称)の地形のユニークさです。赤道付近で湿気を含んだ空気が流れ込む場所、そして、トリガーとなる寒冷前線を発生させる、南北に連なった山脈がある場所は他にありません。
この奇跡的な地形のせいで年に1000以上の竜巻が起きています。それが世界中の竜巻すべてをあわせた4~5倍にもなるとか・・・
日本も台風はありますが山が多くデコボコした地形のおかげで海上に起きるそうです。アメリカは広大な土地のほとんどが平地だらけなので竜巻がどんどん巨大化して進んでいくといわれていました。
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