牛の角が曲がって伸びてしまって自分のこめかみに刺さってしまってるのでそれを電動のこぎりでバッサリ切断。するとこめかみ部分から角がポロッと落ちてパックリ空いた穴が見えてしまいます。出血は無いようですが赤い肉が見えています。
この男性は飼い主かどうかは不明ですがおそらく前の飼い主が放置してこうなってしまったのでしょう。
コメントを翻訳すると牧場主という方が何名かコメントしていてそこには「オークションでこういう角が伸びた牛は稀にいた」「農場をしていたが必ず除角するからまともな農場主ならありえない」など何件か書かれていました。
このこめかみ部分は「ツラミ」といって栄養豊富で歯ごたえがあり濃厚なお肉になります。肉牛にするならわざわざ傷物にする理由はありません。
そもそも牛の角がこうやって自分の頭に刺さるように伸びることはあまりないので彼らからするとユニークな標本としてそのまま伸ばして売り物にするというパターンの可能性も考えられていました。
プロの繁殖農家による正しい除角動画
以下はプロの農家による正しい除角動画二本。一本目はワイヤーで浅めに切断し、二本目は根本から切断してバーナーで止血しています。
■ワイヤーのみ(切断は2:40と6:05から)
■バーナー止血有り(切断は3:20と7:25から。バーナーは5:05からと8:25から)
農家がやるのは二本目の根本からやってバーナーや焼きごてで角が伸びるのを止める方法が多いようです。大量の牛を飼育するので半端に切ってすぐ伸びてまた切るだと作業量が増えるのもあるのかもしれませんね。
ただし牛の角は根本になるほど神経と血管が通っていて、根本あたりは触ると温かいとのこと。だから切断の腕が下手だと痛みでショック死する牛もいるとか・・・
切る前に局部麻酔や圧迫止血をすることで止血や痛みを抑えるそうです。(ただし日本の農場ではコストのため麻酔無しの農家が8割を超える。※記事作成日による物)
しかしこうしないと牛同士の喧嘩で大怪我したり、今回のように伸びすぎて頭に刺さることもあるので牛のためにも切断しなければいけません。大変ですが必要なことのようです。
だから一本目の人も根本から切らずに痛みがない先端部分から切っているのかもしれません。
牛の角はどれくらいの速度で伸びるのか調べたら生まれた子牛は一ヶ月で0.5~0.8cmほど伸びるそうです。親牛くらいになると個体差で伸びる速さは変わるそうですが、あるブログで頭に刺さるから除角した牛の記事があって、それが前述の動画一本目くらいの長さの切断に近く、記事には2,3ヶ月くらいでまた切断しないといけないとありました。
基本的には根本から切ってバーナーや焼きごてをすると生えてくることはほぼないそうですが、牛によってはまた生えてくることもあるようです。
子牛や閲覧注意な大量出血ありの除角動画
■角から大量出血(閲覧注意)
■焼きごてだけで除角する子牛
一本目はかなり深くまで切断するために大量出血しているので注意。上の根本までいっても出血がほぼないのと違いがわかりませんが種類や個体差によって血管の位置が違うのかもしれません。
子牛はまだ角が短いので焼きごてだけで済ませられるようです。
これらをみると麻酔無しは牛に相当な負担がかかるのがわかりますね・・・
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